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表参道で働くシニアのブログ

増上寺で「狩野一信の五百羅漢図展」を見てきた

森美術館でやってる村上隆展の五百羅漢図の元ネタのひとつである狩野一信(かのう・かずのぶ)の全100幅の五百羅漢図を20幅ずつ展示する増上寺宝物展示室の企画、第21幅から第40幅を展示する「前期」が12月27日までだったので芝まで行ってきた。

企画展情報 | 増上寺宝物展示室

それにしても増上寺の背後には高い建物が東京タワーしかないというのは本当に奇跡の光景で、東京タワー三十六景とかあるなら間違いなく入選する名所風景だ。それはいいけど増上寺宝物展示室は16時閉館というのはお寺さんらしいとはいえ勤め人には厳しい開館時間である。

五百羅漢図の詳細は企画展情報のページ等に譲るが、21幅から40幅までは六道、すなわち地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上それぞれを訪れた羅漢さんが描かれる。地獄はまさに地獄絵図で、思わず手を合わせたくなる。一方で天上にそれほどありがたみがあるように思えないのもおもしろい。羅漢さんは凛として粛々と天上を訪問する。人間で書き物をしたり講義をしているのが親しみがある。

1部屋の展示室に20幅かかっているだけだけど、細かいので見応えはある。700円と安いので時間あるひとは行ってみるといいとおもった。

ところで阿修羅が帝釈天の軍勢と戦う場面でつかみ合いとなり2りの阿修羅と組んでいる図など、どこまでがどちらの衣服であって手足がどこから出ていてどちらを向いているのかすぐに判別がつかないところがあった。細部まで細かく書き込みたいがゆえに陰影が少なく遠近もないためかなとおもったけど、最近のカードゲームの極彩色のモンスターのイラストみたいだなーとおもったりもした。これがスーパーフラットというやつか。

狩野一信 五百羅漢図

狩野一信 五百羅漢図

  • 発売日: 2011/03/10
  • メディア: 大型本