in between days

表参道で働くシニアのブログ

席を譲るのは難しい。

今朝の話。

11時ごろ電車に乗ってたんですけど、ある駅で腰の曲がった老婆が重い荷物を背負って乗ってきました。というか行商のひとなわけですけど。それでちょうど座席が全部埋まってて何人か立ってるというぐらいの微妙な混み具合で、行商のお婆さんは電車のドアのところに外を向いて立っていたわけです。あ、これは席を譲ってあげたいなあと思ったわけですが、微妙なことに自分の座ってた席はその老婆が立ってる扉前のくぼんでるところのちょうど対角線の位置にあってちょっと遠い。しかも向こうを向いているので、立ち上がって、歩いていって、声をかけて、あの席をというて振り返ったときには、オレの右手前に立ってるオッサンがもうオレが立ち上がったあとに座ってしまってるかもしれないし(前にそういう経験有り)、あと今のご老人は戦中戦前の生まれであまり図々しくするのは良くないという教育を受けているからなのか席を譲っても必ずといっていいほど「いいです、いいです、すぐ降りますから」と断ってくるので、そこを「いえいえどうぞどうぞ、座ってくださいよ」とかさねていかないといけないので、どうしよう、できたらもっと近い人が立ち上がってくれへんかなあ、と逡巡してる間に次の駅が近づいて来てしまっていて(東京都内の私鉄は駅間が短い)、その駅は乗換駅なのでここで降りちゃう可能性も大きいから、よし、ここで降りなかったらすぐ立ち上がろう、と身構えていると、その駅についたとたん乗り換えで降りたひとが座ってた席が空いたので、それは隣の車輌のいちばん手前のブロックだったけど行商の老婆のひとはスッと行って荷物を降ろしてチョコンと座った。

オレはなんかホッとして、そしてドッとつかれた。