ドラえもん展に行く。日曜日の六本木でドラえもん。家族連れやカップルが多く、現代美術っぽい展示が多かったのでちょっとミスマッチ感もまたおもしろい。
いろいろおもしろかったけど、やはり奈良美智のドラミちゃんが見れたのはよかったなあとおもった。もっと人がぜんぜんいないようなとき(あるのだろうか?)に見に来てみたい。
雪に埋まってドラえもんの歌を歌い叫ぶという作品がまったくあからさまに伝わってなくて、シュールだねーって言ってるひとが何人かいて、ああ「シュール」っていうのは理解できないものを理解しないままでスルーするのにつかえる便利な思考停止のワードになってるんだなとおもった。実際に便利だけど、そう意識して使うようにしよう。
帰宅してかなり以前に録画していたドキュメンタリーを見る。BS1スペシャル「美術家たちの太平洋戦争〜日本の文化財はこうして守られた〜」。以前に第二次世界大戦下のパリで自国の美術品をナチスの略奪から守ったジャック・ジョジャールのドキュメンタリー「ルーブル美術館を救った男」を見たことがあり、そういった話、つまり都市部の美術館から作品を疎開させたり、金属供出をいかに免れるかといった日本の美術家たちの苦闘を描いたものだとおもって再生ボタンを押したら、日本を空襲する際に避けるべき文化財・美術品のリストを作成したラングドン・ウォーナーの話だった。ボストン美術館からはじまったので、ああ日本の美術品はかつてアーネスト・フェノロサに守られて、そしてその弟子の弟子の外国人にまた守られたんだなあ。そんでもってすごい数がボストン美術館には流出してるよなあみたいなことをおもった。あと途中で日本軍が中国の美術品を破壊略奪したというくだりがあり、まあそうだろう(アヘン戦争の英国とかもひどかったわけだし)とおもいつつ、ググってみたところウォーナーが日本の文化財を守った説には異論もいろいろあるみたいだけど、なんにせよ自国の美術品をみずからが守ったというはなしではなく、守ってもらったということには代わりはないんだよなあとおもった。