国立新美術館でクリスチャン・ボルタンスキー Lifetime展を見てきました。
クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime|企画展|展覧会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
https://boltanski2019.exhibit.jp/boltanski2019.exhibit.jp
《出発(DEPART)》で始まり、《到着(ARRIVEE)》で終わる。航空機の発着を想起させる構成になっているんですが、さてどこに行ってきたんだろう……? どこかすごく静かで暗くて安らかで怖い場所にしばらく滞在して、そして帰ってきたようなきがします。
展示の全体は、そう図示されているわけではないんですけど、大きく4つに分かれているようでした。鼓動がずっと響いている《心臓音》の先にある暖簾のような《合間に》がひとつの境界になっている印象で、そこまでが第1のエリア。その先を左に折れた大きな空間にはさまざまなモニュメントが並んでいます(第2のエリア)。戻って《幽霊の廊下》を進んで《ぼた山》のある広い空間(第3のエリア)。そして《来世》をくぐって第4のエリアへ。
このうち第3エリアがほぼ撮影可能となっていました。
影絵が揺れる《幽霊の廊下》を進んで、黒い服が積み上げられた《ぼた山》に近づく。
天井からぶらさがっているのは《スピリット》。
映像作品の《アニミタス》では、鈴の音が響く。
《白いモニュメント、来世》をくぐる。
日に日に少しずつライトが消され最終的に真っ暗になるという《黄昏》。この向かいが、古着がたくさん吊るされた《保存室》でした。
空間のアーティストを自称するだけあって、まさに作品世界の中に入り込んだ体験で、残り会期も9月2日までと短いですが、行って体験してみるとよい展示だとおもいました。
ボルタンスキーが語る、旧朝香宮邸の亡霊たち。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS
あのボルタンスキーが、旧朝香宮邸の亡霊を召還!? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS
そして数年前に旧朝香宮邸(東京都庭園美術館)で展示をしていたことを知りました。あの空間でだとどういう感覚になるのだろう。