「マイピクチャ」を整理していたらこんな写真が出てきた
2004年12月25日とあるから3年半前の東京新聞の切り抜き。切り抜きは取ってあるのかどうかわからないが、思わず写真を撮っておきたくなるタモリの表情だということは見ればわかる。確か自分の思い出の場所に行ってインタビューに応えるという連載企画だった。そこでタモリが選んだのがフジオ・プロダクションだった。記事の内容は覚えていないけど、このタモリの表情だけで十分だという気がしてくる。
タモリの弔辞は「朗読芸」である
ところでタモリと赤塚不二夫といえば例の白紙の弔辞:
あれを勧進帳だとかなんだとかわざわざ本人に確認とってネットに書いてる無粋なひともいたが、本当にどうかしてる。落ちがマネージャーの名前だなんてのは、その場で「落ちはなんなの?」って聞かれたから適当に即興で答えただけのことなんじゃないかねえ。あの迫真の弔辞に対してその落ちは無い。
というかそもそもあの「芸」に落ちなんかないだろう。あれはタモリの「朗読芸」だ。NHK特集なんかでナレーターが誰かの手紙を読み上げたりするのをまんまそのままテキトーなネタでやってみせる。そういう芸だ。タモリのレコードで聞ける、決して爆笑が起こるタイプではない、というよりこらが面白いのなんなのかすらもうわからないけど、なんか変なニュアンスだけが残る。芸だ。自分の弔辞をあたかも誰かが朗読しているかのように即興で読み上げている。そう見えた。真相なんかわからないけど、勧進帳だ、というやつがいるなら、ここに「朗読芸だ」というやつがいてもいいだろう。本当のことなんかわからない。
あまり知られてないことだけどタモリは寺山修司のトリビュートアルバムに参加している。トリビュートのアルバムだからもちろん音楽のCDだ。ローリー寺西が寺山の詩に曲を付けて歌っていたり(これがめっぽうかっこいい)友部正人がオリジナルの歌を捧げていたりする。そんな中でタモリがボソボソと寺山のマネを披露している。これがまたおもしろいのかなんなのかよくわからないんだけど、なにか妙な空気感は確実に残るというトラックで、私は今回の弔辞に、このトリビュートアルバムでの寺山芸と同じものを感じたのでした。

- アーティスト: オムニバス,片桐麻美,鈴木惣一朗,辻仁成,デイト・オブ・バース,大槻ケンヂ,タモリ,ローリー寺西,あがた森魚,戸川純,友部正人,L.B.アソシエイション
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1993/04/21
- メディア: CD
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