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表参道で働くシニアのブログ

うなりやベベン「こころよ」が沁みる

教育テレビの子供向け番組がスゴイなんて話をするのも今さらだけど、今年度になって「にほんごであそぼ」のエンディングでやってる「心よ」はほんとにスゴイ。自分の内面を遠望するようでいて、切なさと希望を同時に感じさせる。朝は8時からの番組なので、一日のはじまりを感傷的にしてくれちゃってたいへんに困る。いや困らないけど。

YouTubeに高画質の動画があった。

夭折のキリスト教詩人、八木重吉の第一詩集「秋の瞳」に収録された「心よ」に、番組で〈うなりやベベン〉を演じている浪曲師の国本武春が曲を付けた、素晴らしい三味線ロック。「にほんごであそぼ」では、ありものの詩文によく新しくメロディを付けるんだけど、いつもいつも成功しているわけでなく、出演してる子供の振り付けのかわいさでもってんじゃねえかというときもなきにしもあらず。でも、この「こころよ」は大成功でしょう。旅立ちの明るさのなかに一握の寂寞を感じさせる国本のメロディとボーカルの勝利。これほどのコラボレーションはなかなかない。

KIDS WORLDのサイトに放送予定があるので、チェックしておくとテレビで見るのに便利。詩はあえて引用しないので、詩集を見るなりしてください。「秋の瞳」は青空文庫にも入ってる。

秋の瞳 (愛蔵版詩集シリーズ)

秋の瞳 (愛蔵版詩集シリーズ)

八木重吉詩集 (芸林21世紀文庫)

八木重吉詩集 (芸林21世紀文庫)