ドコモグループ9社(以下ドコモ)は、2007年3月31日(土曜日)をもちまして無線呼出サービス「クイックキャスト(旧ポケットベル)」を終了させていただきます。
クイックキャストのご契約者数は、1968年7月のサービス開始以降、1996年6月に約649万契約に達したのち減少を続けております。2004年6月には新規お申し込み受付を終了させていただき、2005年4月24日現在約29万契約になっております。
IT系各社ニュースサイトの報道は以下の通り。
- NTTドコモ、ポケベルサービスを終了(CNET Japan)
- ドコモの「クイックキャスト」、2007年3月末に終了へ(ケータイWatch)
- 2007年3月でついに終了、ドコモのポケベル(Japan.internet.com)
- ドコモ、無線呼出サービス「クイックキャスト」を2007年3月末に終了(livedoor コンピュータ)
ライブドアだけ「ポケベル」という言葉を見出しに使ってないのはなんかこだわりがあるんでしょうかね。
ポケベルの使用状況
TCA(電気通信事業者協会)の携帯電話・PHS契約数ページというところで、ケータイやポケベルの契約数の推移を1996年1月から現在までグラフで見ることができるんですが、ポケベルはまさにこの統計スタート時点の1996年がピークで、1,000万件以上の契約数があります。上のプレスの数字を当てはめるとその6割5分がドコモで、あとは他のキャリアだったもよお(もう各社サービスを止めてるんですよね?)。
ただし同じページで「携帯電話」の契約数を見ると、1996年の時点でやはり1,000万台を突破してて、そこから右肩上がりに現在9,000万台に達しようという勢い。つまり携帯電話がポケベルに取って換わり、コミュニケーション(主に若者の)の中心に立ったのが約10年前ということでしょう。個人的にも実は最初に買ったケータイがドコモのP201というえらく流行った機種で、なんかみんなこれを持ってた気がする。どうやらP201のヒットでドコモがちょっとブレイクしたということもあったらしい。これが1996年末の発売(MEDIC-WEB/ケイタイ道:携帯裏技活用術より)。
10年大昔
考えてみれば一方通行メッセージシステムであったポケベルは、必ず公衆電話とセットになっていたわけで、渋谷駅ハチ公口前なんかはズラーッと並んだ公衆電話に女子高生が群がっていたという風景の記憶があったりする。関係ないけどチーマーの全盛期ってこのころだっけ? いま公衆電話がどんどん撤去されている状況を考えると隔世の感がある。たった10年なのに。
女子高生がケータイで暗号文を送ってるなんてのは、いまでいうなら「ギャル文字」、もっと前のテレコミュニケーション以前(文通文化)時期ならば「変態少女文字」と同じようなものだったのかもな。メディアは変化しても形を変えて同じ文化が必ず台頭する。
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こういうテレコミュニケーションの変遷とカウンターカルチャー(若者文化)の関係ってどっかでまとめて欲しいっすね。
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そのほか
検索で見つけた面白そうなリンク
- ポケベル打ち伝説・前編――各社の最新端末対応状況表付き(遠藤諭のケータイ出たとこレポート)
- 平成によみがえるポケベルの亡霊(というほどのもんじゃない)
- Linux Alphanumeric Pager Gateway Mini-HOWTO
- Linuxからポケベル(Pager)にメッセージを送るシステムのハウトゥ。なんとなくだけどUSにはまだこういうシステムでページャを利用してる技術者って多いような気がするんだけど、どうなんだろう?
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