今月末の東京シャイネス東京公演(ややこしい)のチケットが届いて一安心していたところ、公式サイトで来年1月末の関西公演の告知が出ているのに今ごろ気づいた。しかも会場がなんと京都大学西部講堂ですよ。
細野晴臣が久々にロックコンサート、しかも会場が西部講堂でコンセプトが
73年にリリースしたファースト・アルバム、日本のフォーク・ロックの記念碑的名盤「HOSONO HOUSE」の楽曲を中心に、はっぴいえんどの楽曲も含めたマスターピース/オリジナル・ソングの数々と新曲をフォーキーなスタイルで演奏。一夜限りのコンサートです。
っていうんだからもうまさにはまりすぎです。
オレ、世代的にはYMOど真ん中なんすけど、YMOには特に思い入れはない、というか流行ってるからフツーに聞いていただけ、というか「サービス」は「コントの合間に長いBGMが挟まってるレコード」だと思ってた、というかそんなもんなんです。むしろ周りがYMOだったころに、URC系のアングラフォーク聴いたりとかしてて、その流れで当然のように「はっぴいえんど〜ティンパンアレイ」は大好きだったりするのでよけいにグッときてるのかも。
西部講堂について
京大西部講堂といえば70年代京都アングラロックシーンの総本山というか、村八分の『ライブ〈+1〉』の裏ジャケの青空と屋根というか屋根の青空でおなじみのというか、フランクザッパが来日公演を行ったことでも有名というか、とにかくそういう記念碑的な場所で、こういうコンサートがあるのは純粋に嬉しいですね。
嬉しいけどさすがに京都までは行けないよなあ。九段会館で見れるんだから十分じゃないかっつえばまあその通りですけど。行けるひとがちょっとうらやましい。西部講堂って十年以上前の夏のくそ暑い最中に渋さ知らズを見に行ったのが最初で最後だから、もう一度くらい行ってみたいってのはあるけど。あと冬にあそこでライブやるときっと寒いと思った。
HOSONO HOUSEについて
『HOSONO HOUSE』は、はっぴいえんど後の細野晴臣さんのファーストソロアルバムです。サニーデイサービスや中村一義がカバーした「恋は桃色」というポップなラブソングもありますが、全体的にジャケット通りの地味にレイドバックした雰囲気で、その後のトロピカル〜テクノ〜サイトシーイング路線とは一線を画した微妙な断絶感があります。
むしろここにはまだ「はっぴいえんど」っぽい世界と地続きで、はっぴいえんどのラストアルバムをさらにレイドバックさせたような雰囲気があります。逆に、よりポップなのが大瀧詠一さんのファーストソロアルバムで、まさに『大瀧詠一』(1972年11月)→『HAPPY END』(1973年2月)→『HOSONO HOUSE』(1973年5月)のリリース順で、どんどん地味になっていくわけですな。
大瀧さんがナイアガラに突入するまえに「びんぼう」を歌えば、細野さんがトロピカルな南方に向かう前の「住所不定〜」というか。大瀧さんが「それはぼくぢゃないよ」といえば、細野さんが「僕は一寸」というみたいな、ステキな関係にあるなあ、と思った。フリッパーズギターのラストアルバムと、小沢健二・小山田圭吾(コーネリアス)それぞれのファーストの関係に割と近いものがあるような感じがした。
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