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表参道で働くシニアのブログ

見た - クローズアップ現代「放送ランキング依存が止まらない〜出版不況の裏側〜」

クローズアップ現代 放送記録
日本の出版の構造的不幸が延々とピックアップされてたけど、不思議なのは、そんなに業界構造に問題があるのに、出版業界の再編ってあまり起きないよね。角川がアスキーを傘下にしたくらい? だいたいオレが存在してるIT出版業界だってさ、こんな狭いジャンルにその専門版元が何社あるんだってくらい群雄割拠してて、いまや通信大手となったソフトバンクですら、もはやそれほどうま味があると思えない出版事業をまだ売却してないのもすごいとおもう。
で、話は飛ぶんだけど、出版っていまだに幻想がけっこうあるよねえ。本を出せば儲かるみたいなのもそうだけど*1、あまり売れないけどしっかりとしたいい本を時間をかけて作る小さな出版社と、そういう本を取り寄せて読者に届けるこだわりの小書店の醸し出す素敵な関係っつーか。
でもそれって幻想だねえ。
うーん、なんかまとまらないけど、そんなにまだ絶望的じゃないな、というのが番組見た正直な感想です。

東京の編集

東京の編集

*1:よっぽどベストセラーになるかよっぽどたくさん本を出さないと儲からない。たぶん費用対効果を考えたら他のことをしてたほうが儲かる。ただし、出版の幻想のひとつとして、今だに「本」にはちょっとした権威があるから、あるジャンルについてのまとまった本を書くとそのジャンルのオーソリティとみなされて、ほかの仕事(講演とか雑誌連載とかテレビ出演とかなんとか審議会の委員とか)が回ってきやすいという長期的な効果は確実にある