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表参道で働くシニアのブログ

Web Site Expertという雑誌の震災特集を編集しました

Web Site ExpertというWeb担当者向けの雑誌の特集記事の編集をかれこれ2年半ほど手伝っています。いま書店で売っている号では「震災とWeb」という切り口で特集を組みました。

企画趣旨・目次については版元の技術評論社さんのサイトに詳しいので参照ください。id:kasokenさんをはじめとして多くのかたに寄稿いただきました。ありがとうございました。一口に「Webに関わる」といってもいろいろな立場があり、できるだけ多くの視点を提示できるようこころがけたつもりです。

http://gihyo.jp/magazine/WSE/archive/2011/vol36

さて、この特集では寄稿いただいただけでなく、自分で取材に行った震災関連のサイトが3つあります。それはGoogle、sinsai.info、ニコニコ動画の3つです。その話を少しします。

震災後には数多くの情報サイト・支援サイトが立ち上がりました。そのなかからこの3つを選んだのは、もちろん目次にあるように「オープン」という切り口があるのですが、そのオープンさを支えるベースとして、震災前からそれぞれが取り組んでいたことの延長線上に震災関連サイトがあり、そして今後も同じように歩みつづける意思を感じたからです。そうやって以前からの経験をフィードバックしつつ次に活かしていくことが、長い復興の道のりのなかで重要だろうと考えたからです。

そういったあたりも含めてなにかしら伝わるものがあれば幸いです。震災関連の雑誌・ムックは山のように出ており、さらにIT関連誌でもあってなかなか見つけづらいかもしれませんが、書店で目にすることがあれば手に取ってやってください。よろしくおねがいいたします

Web Site Expert #36

Web Site Expert #36

ついでですがサハナについて

ところで、この特集を作っている段階ではまだ動きが表面化していなかったので取り上げられなかったのですが、オープンなICTによる災害復旧支援への取り組みとして、これから重要になってくるのがSAHANA(サハナ)です。NPOや行政が被災地や避難所で人や物を管理できるよう、災害復旧に特化したオープンソースのマネジメントシステムです

http://www.sahana.jp/

日本向けにローカライズが進められてきましたが、この5月31日に「sahana.jp 0.1」として公開されたばかりです。また、IBMのクライシスレスポンスチームが全面的に支援していることも報じられており、被災地のいくつかのNPOや自治体で導入に向けた調整が進められているようです。そのあたりは別の媒体になりましたが、OSC仙台のレポートという形で書きましたのでお読みいただければ幸いです

http://enterprisezine.jp/article/detail/3173

また、ITProにもわかりやすい記事があがっています

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110601/360902/

こういったオープンなコラボレーションの取り組みが、こういった緊急時に少しでもひとの役に立ってほしい。そう切にねがっています