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表参道で働くシニアのブログ

江戸東京博物館でやってる「奇才」展がすごかった。江戸絵画のほんとに奇才が揃ってる! 行くなら今週中(6月21日まで)

江戸博で「奇才」展を見てきました。

タイトルの奇才が「奇想の系譜」を意識してそうなことは出品リスト(PDF)に並んでる若冲・蕭白・山雪・又兵衛……といった名前を見ればわかるけれど、それだけじゃなく「江戸絵画の冒険者たち」がまさに全国から集められていて、さしずめ近世日本絵画の天下一武道会の様相。

特別展「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」 - 江戸東京博物館

もっとたくさん見たい! とおもわされたのが、妖怪が魅力的すぎる高井鴻山(小布施)と、ハリネズミのような虎が個性的な片山楊谷(長崎)。下の記事にも書いた元祖ヘタウマというべき耳鳥斎や、同じ大阪らしさのある中村芳中に、今回は出てなかった鍬形蕙斎あたりを交えた「ゆるふわ」系もまとめてぜひ見たい。

コロナ自粛後に再開したけれど、1カ月かそこらで終了する美術展けっこうある。あの「超写実絵画」再展示も!《東京近郊》 - in between days

残念なのは、コロナ自粛の影響から東京展では一部しか見れないこと。こういった日本絵画の展示では会期中にごっそりと作品が入れ替わることがあるけれど、今回はおよそ230作品がリストアップされているうち80点ほどが並んでおり、単純に計算すると前中後期と3回は見に来ないといけなかったはずの展示。東京会場で見られなかった作品には、蕭白《群仙図屏風》、若冲《菜蟲譜》、北斎《富士越龍図》などがあり、狩野一信《五百羅漢図》も陰影が迫力ある「十二頭陀」シリーズが出てるはずだったらしい。見たかった。

https://kisai2020.jp/

江戸絵画はバラエティの豊かすぎて本当におもしろい。もっともっといろんな絵師が見たい。そんな気持ちが新たになる展示でした。