「動いているコードがいつも正しい」 - jkondoの日記
どんどん進化して固定しないプログラムということなのでしょう。 - finalventの日記
というより、The Tao of IETFに言うところの
David Clark: "We reject kings, presidents and voting. We believe in rough consensus and running code"
の「動いているコード(running code)」でしょう。
詳細な仕様を全員の合意や多数決で決めるのではなく、参加者たちのある程度のコンセンサス(=rough consensus)が形成されたら、あとはそれに基づくソフトウェア(=code)を実装してきちんと動かした者が標準を勝ち取る
viewpoint 3. IIJ 取締役副社長 浅羽登志也 - IIJ.news vol.81
新しいプロトコルを考える。まったく新しいやり方を考える。そのためには細部までキッチリ決めちゃってなんかいられないから暫定合意、暫定合意で進めて、そしてとにかく動くコードを書く。
近藤さんの言う「動くコード(running code)」もそういうもので、今まで誰も考えたことの無いようなサービスをいの一番に作り出すこと。ただ集まって「こんなサービスがあったらいいねえ」なんて雑談してるだけじゃなくて、誰がそれを一番早く使える形にするか競争に絶対に勝つということ。勝ち続けるという決意。「先頭を走ることで受ける風の抵抗は、動くコードを作る際に生じるさまざまな障害、現実と理想とのギャップ、困難さと似ている」ということはつまり、何人たりともオレより先に斬新なサービスを開発させねえ、という決意であり、いつまでも常に予想の斜め上を行きまくる宣言であると私はおもったのでした。
たとえばキーワードでつながる日記(Wiki+tdiary)ってシステムが面白いと思ったら、とりあえず作って(コードを書いて)みる。作って公開して、支持が得られればスタンダードになるし、ダメだったらそれは捨てて別なことを考える。日記に☆が付けれたら面白いんじゃね? と思ったらとにかく☆を付けるコードを書いてサービスを公開する。APIも公開する。消せるようにしろ! って言われてからはじめて消せたほうがいいかどうか考える。というか考えながら開発する。暫定合意と動いているコードこそがインターネットをイノベイトする! という何十年も前からインターネットの常識として言われていたことを、なんでわざわざ近藤さんが今ごろ言ってるかわかんないけど(だって「動いているコードがいつも正しい」っていうのは、はてなが今までやってきたことそのものじゃん。もうずっと「はてな経営の座右の銘」だとおもってたよ。いま思いついたのかよーw)、ともかくこういうやり方でサービスを公開してたり、まして会社を経営してるってひとはたぶんこの人のほかにもなかなかいないんじゃないかなー。
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ちなみに↑で「rough consensus」を「暫定合意」って書いたのは、『CONTENTT'S FUTURE』での中村伊知哉さんの発言に影響されてのこと。でも実際の著作権政策は「暫定合意暫定合意」からはほど遠い進み方をしてるみたいだけどね。中村さんの取材はとても面白かったのでぜひムービー見てってください。
CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ (NT2X)
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