京都に行く機会があり、京都国立博物館で「琳派誕生400年記念 琳派 京(みやこ)を彩る」展を見てきた。
会期後半だったので展示替えされた「船橋蒔絵硯箱」や「舞楽図屏風」「夏秋草図屏風」などは見れなかったけど、目玉の「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」(全場面)や「風神雷神図屏風」(三対同時展示)「唐獅子図杉戸絵」をじっくり見れてよかった。
小雨にもかかわらず夕方でもとにかくすごい人出で、一周してみたもののめぼしい作品の前には人だかりで困ったなというかんじ。来たからには見ておきたい作品にめぼしをつけておいて、閉館間近で人が減ってきたときに集中的に見た。
とくに「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」がよかった。順路のはじめのほうにあるから、17時半で入館ストップするとじきに展示室から人がいなくなり、長い巻物を一気に見ることができる。端から端まで目線を動かしていくと、鶴の群れが、一羽の鶴の動きをストップモーションでキャプチャしたようで、デジタルな印象さえあるのがおもしろい。
俵屋宗達「風神雷神図」には意外な躍動感があり、雷神は両手両足を交互に突き出さんとしているし、風神は屏風の端から駆けてくる。実物を見てはじめて、手足がいわゆる「ナンバ走り」をしているのに気がついた。まあそりゃそうだ。
「蔦の細道図屏風」は以前に相国寺承天閣で見たとき展示替えで左右逆になっていたけど、今回は本来の構成で見ることができて、これで一巡できたという気持ち。
伊勢物語を読まないとなあ。

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