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表参道で働くシニアのブログ

北斎・若冲・蕭白・芦雪・又兵衛・山雪・白隠・其一・国芳・暁斎を見てきた。

六本木の森アーツセンターギャラリーで、1月から「新・北斎展」をやっていて、近くのサントリー美術館で河鍋暁斎の展示が、また上野の東京都美術館では岩佐又兵衛、狩野山雪、白隠慧鶴、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、鈴木其一、歌川国芳の代表作を集めた「奇想の系譜展」がこの2月からはじまった

辻惟雄『奇想の系譜』は、いまに日本の近世絵画ブームの起点になった一冊で、その代表作を集めた「奇想の系譜展」はやはり豪華。入っていきなり伊藤若冲の大作「象と鯨図屏風」で、あまりの大盤振る舞いに笑ってしまった。上のフロアの同じ位置に長沢芦雪の大作「黒牛白象図屏風」で、その上が白隠の大作「達磨図」。若冲はもうだいたい見たころあるものばっかりだろうとおもっていたら「新出初公開」という作品がいくつかあって驚いた。

曾我蕭白「群仙図屏風」をとにかく見たかったのだけれど、後期展示だったので3月になってからまた行く必要がある。代わりに超豪華な若冲「旭日鳳凰図」や、笑顔が素敵すぎる狩野山雪「寒山拾得図」などは前期のみ。蕭白は展示替えが多く、岩佐又兵衛はほとんどが展示替えになるようだ。

見てよかったとおもったのは又兵衛「山中常磐物語絵巻」で、これは『奇想の系譜』の最初に取り上げられている作品なのだけど、文庫本の口絵などではそんなすごいように見えなかったのだけれど、実物を見たら色もキレイで何より金銀が豪華に使ってあり、凄惨な場面も驚くけれど、6人の盗賊がそれぞれモデルがいたのかと思うほど表情豊かに書き分けられている。

白隠も実物を見るとすごい。何より大きさが半端なく、しかしそのなかでも「無」は書なのか画なのかわからんけど惹きつけるものがあった。ほか小品では芦雪「牧童図」のぼんやりとしたところがよかった。

一方、暁斎展はむしろ狩野派の系譜にフォーカスを当てたもので奇想みは薄いかもしれないが、暁斎「野見宿禰と当麻蹶速図」の手足の筋肉などは「刃牙か!」って突っ込みたくなる。

展覧会『河鍋暁斎 その手に描けぬものなし』 幕末・明治期の足跡を展望 - アート・デザインニュース : CINRA.NET

北斎は晩年の肉筆画が前期後期をさらにABに分割して細かく展示替えで出ており、いまはギメ美術館「雲龍図」と太田記念美術館「雨中の虎図」が対幅で出ており、2月21日からは「富士越龍図」が出る。西新井大師の「弘法大師修法図」は通期で出ている。キャリア全体を振り返る展示なので「みんな知ってる北斎」は展示の後半になってようやく出てくるのだが、とにかく点数が多いので配分がけっこう難しいなとおもった。

新版 奇想の系譜

新版 奇想の系譜

北斎の肉筆 HOKUSAI's Brush -スミソニアン協会フリーア美術館コレクション

北斎の肉筆 HOKUSAI's Brush -スミソニアン協会フリーア美術館コレクション

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