天童荒太『永遠の仔』の表紙でも知られる彫刻家、舟越桂の回顧展が渋谷の松濤美術館で1月31日まで開催されています。
1月中は週末もずっとステイホームしていたけれど、さすがに会期末になって久しぶりに渋谷まででかけた。コロナ禍で事前予約制の美術館が増えたけれど松濤美術館は行けばよいらしい。ということで気軽に昼下がりのよく晴れた渋谷を神泉から歩いていったところ、すでに長蛇の列ができていた。朝から人が並んでいたとスタッフの方が教えてくれた。
実際には思ってたより早く40分ほどで展示室に入れた。地階の第一展示室には、モデルを起用して制作された初期のリアルな彫刻作品を中心に、2階の第二展示室には最新のスフィンクスなど異形化した作品が並んでいて、地下では立ってる客の背中越しにこっちをジッと見てるひとがいるなあとよく見たら作品だったり、逆に「この作品の後姿めっちゃリアルやな!」とおもったのがじっとしてる学芸員の方だったり、ちょっとへんなかんじがありました。
それだけ初期の作品はストイックで、後期になるほど自由度が増してきて、背中から生えている手が実際には生えているわけじゃなくて分かりやすく取り付けられていたのもおもしろかった。
- 作者:舟越 桂
- 発売日: 2011/09/05
- メディア: 単行本