あっという間に涼しくなってきたのでどんなに暑かったのかわからなくなりそうだけど、今年の夏は確かに暑かった。あまりに暑いと美術展に行くのも汗だくだし、美術館は作品の保護のため温度を下げているので風邪を引きそうになった。そんな記録です。
- 1. 横山華山展(京都府京都文化博物館)
- 2. クリスチャン・ボルタンスキー - Lifetime(国立新美術館)
- 3. 幽霊画展(全生庵)
- 4. 漢字展 4000年の旅(東洋文庫ミュージアム)
- 5. 日本の素朴絵 ゆるい、かわいい、たのしい美術(三井記念美術館)
- 6. 優しいほとけ・怖いほとけ(根津美術館)
- 7. みんなのミュシャ(Bunkamura ザ・ミュージアム)
- 8. 唐三彩 シルクロードの至宝(出光美術館)
- 9. 中村弘峰「SUMMER SPIRITS」(ポーラ ミュージアム アネックス)
- 10. ジュリアン・オピー(東京オペラシティ アートギャラリー)
1. 横山華山展(京都府京都文化博物館)
京都はほんとうに暑くて、大山崎山荘などいくつか美術館を回るつもりだったのだけど、そんな元気もなく、東京で見た展示を再訪しただけだった。学びがあってたいへんよかった。
2. クリスチャン・ボルタンスキー - Lifetime(国立新美術館)
他者の記憶と人間の存在の痕跡と不在と死を感じさせる展示、なのだけれど見た時期が時期だったせいか西洋のお盆に紛れ込んだようだった。
上着を忘れたのが痛恨で、寒かったのだけが残念。
3. 幽霊画展(全生庵)
「円山応挙から近代京都画壇へ」の前期展示もあわせて、応挙はんを堪能した1日だった。
あとで本を読んだりもしたよね。
4. 漢字展 4000年の旅(東洋文庫ミュージアム)
全生庵から東京藝術大学大学美術館とハシゴしたついでに、ついでと言ってはやや遠いけれど、坂を下りてバスで一本ということで駒込の東洋文庫ミュージアムまで足を伸ばした。
「漢字展」ということで、甲骨文字から国宝まで展示されていたけれど、はじめて入ったのでこの書架には圧倒された。
モリソン文庫というものらしい。公式サイトにはストビューもある。
国宝の「史記 秦本紀」。
「千字文」と「蘭亭序」
5. 日本の素朴絵 ゆるい、かわいい、たのしい美術(三井記念美術館)
今年の前半には上野で奇想の画家、府中で奇想すぎるヘタウマ絵画の展示と、やたら禅画を見る機会があった。
奇想の画家たちが東京に大集結! 北斎・暁斎・若冲・蕭白・芦雪・又兵衛・山雪・白隠・其一・国芳を見てきた。 - in between days
奇想すぎる日本絵画の系譜を府中で - in between days
さらに日本橋で、奇想ですらない絵画展というか、絵心のない庶民も楽しんだ室町の絵巻物から、江戸期の禅画・文人画の展示。
特別展「日本の素朴絵―ゆるい、かわいい、たのしい美術―」|NHKプロモーション
円空仏や木喰仏もあわせて展示されていたけれど、明確な文人画を除くと、禅画でなくとも何らかの仏教説話であったり参詣であったりに関連したものが多く、宗教と美術の密接なつながりというものを意識する展示だった。
民芸運動の中で発見されたものが多いようだけれど、日本民藝館所蔵の《曽我物語屏風》の異彩さは実にスゴい。
前期を7月、後期を8月と2回見たけれど、できれば1回で済ませられるとよかったかなー。
6. 優しいほとけ・怖いほとけ(根津美術館)
さまざまな「如来」「菩薩」「明王」「天」の絵画と彫刻を展示。
修復を終えて初公開という「愛染明王坐像」がよかった。
7. みんなのミュシャ(Bunkamura ザ・ミュージアム)
なるほどこれはミュシャだな。みんなが思うミュシャだな。という展示だった。
8. 唐三彩 シルクロードの至宝(出光美術館)
急に見ておきたくなって会期終了日前日に訪問。
この鮮やかで異国情緒あふれる陶器がお墓の埋葬品だったのだから、唐という国の底知れなさをかんじます。遣唐使です!
9. 中村弘峰「SUMMER SPIRITS」(ポーラ ミュージアム アネックス)
300年続く博多人形の4代目による創作人形。
▶ 中村弘峰「SUMMER SPIRITS」|POLA MUSEUM ANNEX 過去の展覧会 詳細
現代の視点で五月人形を作るなら、武者ではなくアスリートになるのではないか? という制作。
王さんっぽいフォーム。
対する青いユニフォームの投手。ということは中日・星野仙?
ほかいろいろなスポーツの人形があったけれど、スケートボードの裏が華やかなのはよかった。
中村弘峰 - Hiromine Nakamura official website
そのほか展示の全貌が公式サイトにアップされてるようです。
10. ジュリアン・オピー(東京オペラシティ アートギャラリー)
なぜかアメリカに帰省したような気持ちになりました。
ジュリアン・オピーの現在形。日本の美術館で11年ぶりの個展が、東京オペラシティ アートギャラリーで7月開催へ|美術手帖
実家は四国ですが。