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表参道で働くシニアのブログ

円環(ループ)するリズムパターンの教材動画がおもしろくて、アプリとかでおんなじことできると楽しそう

「すごいプレゼン」として知られるTED関連のプロジェクトに、学習教材のムービーを投稿できるTED-Edというのがあるそうで、リズムの繰り返しとパターンについておもしろい動画が投稿されていた。

日本語TED新着: リズムを視覚化する別の方法 - ジョン・ヴァーニー
A different way to visualize rhythm - John Varney | TED-Ed

リズムを記述するのに、五線譜のような譜面ではなく、ループすることを前提に円環させればもっとわかりやすく学習できる、という動画のようだ(日本語字幕があるのでまず見てみてください)。

円のうえにリズムを取るというイメージそのものはとくに珍しくなさそうだけど、いろいろなリズムパターンを紹介しながら同心円の円環を増やしていくあたりでワクワクしてきて、後半で円環をグルグルっと回して似てるけど違うパターンを比較してるあたりまでくると、これはもう初めて見たぞってかんじでかなり気分が上がる。

見てるだけじゃなくて、自分でも実際にグルグル回しながらリズムパターンを作ったり比べたりしたくなってしまう。音楽の機材に詳しい知り合いによると、こういうインターフェースのシンセサイザーなどはあるらしい。だけどそれは自分にはちょっと大掛かりなので、スマホのアプリとかで円環のループを作れるとすごくおもしろそうだ。

Androidのアプリストアでは見つけられなかったけど、もっと探せばあるのかもしれない。いろいろやって試して考えてみたくなる動画だった。

ループするリズムとループしない音楽

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紙の印刷物で修正指示を入れるときに気をつけることが、21世紀に入って正反対に変わっちゃったということに気づいておもしろかった

書籍を中心にDTPなどを手がけている @ さんの Blue-Screeeeeeeen.net というブログで、印刷物を制作するときの校正指示についての記事が出てた。

blue-screeeeeeen.net

たまたまFacebookで流れてきたんだけど、編集や校正について実地に則したノウハウっぽい記事ってあまり見ない気がするので面白かったし、なるほどそうだなーという納得感もあった。

ぼくも前職でしばらく紙の印刷物に関わっていたので、赤ペンで修正指示などを入れたこともあるけれど、確かに最終的にはここで挙げられている1とか2のやり方で自分も指示をしていたような気がする(3については、あまりに悪筆だったのでほんとにデザイナーご迷惑かけたとおもう。すいません)

でも、ぼくが初めてそういう作業を習ったときは、これとまったく逆を言われたし、まったく逆のやり方をしばらくしていた。していたんだけど、効率を上げようとすしていろいろ工夫をしているうちに、最初に覚えたやり方とはまったく逆なところにたどり着いてたんだな、というのがこれを読んでて気が付いて、それが一番おもしろかった。

活字や写植では、1文字あたりの物理的なコストを考えなければいけない

なぜ、まるっきり逆になっちゃったのかというと、それはもう印刷業界の技術の変化によっていて、いまは紙の本を作るといっても最後の印刷所の納品まですべてデジタルデータで進められる(印刷所に入れてからもデータをそのまま印刷機にかけて、いまどき製版とかしないんじゃないだろうか)

デジタルデータだから、当然のように一括置換はできるし、修正も大きな範囲で差し替えたほうが効率がよい。差し替えになるテキストをたとえ数文字でもすべてエディタで打って、コピペ用の差し替えテキスト集をTYPO対策で送ったりする人もいるらしい。

ところが、ちょっと前まで(といっても早いところは90年代から移行してただろうけど)、紙の印刷物を作るときには、印画紙に写真植字といって文字を打ってもらってて、校正を反映するためには、それを物理的に切り貼りしなければならなかった。

だから、昔の編集者は、ピッタリ同じ文字数で文字校正をするワザをいろいろ持っていたらしい。不要なところは物理的に切り抜いて捨てなければいけないし、新しい文字列が必要になれば、その文字だけ追加で打ってもらって貼り付けなければいけなかったらしい。

そのため、修正指示は整理してまとめるのではなく、細かく1文字ごとに指示をしなければならないし、一括で置換したい場合でも、物理作業にCtrl-Fなんてないわけで、全部を見つけ出して、全部に細かく同じ指示を入れなければならない。あと写植を1文字打つとそれだけコストがかかるし。

で、写植の前は活版印刷だったわけで、これはもう1文字1文字の活字を拾って箱に並べていかないといけないということなので、箱に残しておく活字と変更する活字を1文字ずつ指示をしなければ職人さんきっと怒っちゃうんじゃないだろうか。

写植からDTPへの変化は、おそらくここ10年か15年くらいで入れ替わったんだとおもうけど、それだけの期間で、常識がまるっきり逆転してるというのが、おもしろかった。1文字1文字に物理的だったり金銭的だったりするコストがかかるのかどうか、それによって人間の作業の仕方も、考え方も変わってくるもんなんだなあ。

校正のこころ 積極的受け身のすすめ

校正のこころ 積極的受け身のすすめ

『踊る昭和歌謡』に見る、同じ振り付けをみんなで踊る楽しさの系譜

輪島裕介『踊る昭和歌謡』を読んだ。昭和30年代(1955年からの10年間)における、いわゆる「ニューリズム」ムーブメントの成り立ちと変遷を中心に、日本歌謡史でも軽視されがちだったリズム歌謡にフォーカスした一冊。

踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽 (NHK出版新書 454)

踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽 (NHK出版新書 454)

たしかに「ニューリズム」と言われると業界主導で作られた流行(はやり)モノという印象が強い。手元にあった「歌謡ポップス・クロニクル」というムックでも見開き2ページのコラム(書いてるのはコモエスタ八重樫さん)しか与えられていない(時代的に重なる「カバーポップス」には1章まるまる割り当てられている)。

本書では、リズム歌謡のハシリとなった「マンボ」の伝来から説き起こし(その前に2章分の前史がある)、本場南米ともニューヨークラテンとも関係なく東南アジアから流入したヘンなラテンリズム「ドドンパ」の詳細を解き明かしていたりして、単純に音楽業界史としてかなり興味深い。

また、それを受容する大衆(リスナー)の姿がおもしろい。例えば、マンボブームに「踊る若者」は良識派から非難される存在だったらしい。

マンボ・ブームは、音楽によって特徴づけられた流行現象が、とりわけ「若者」の逸脱行為と結びつけられてモラルパニックを惹き起こしたという点でも、その後のロカビリーやエレキやディスコに先駆ける存在であった。(87ページ)

さらに、マンボを「踊る」不良に対して「(音楽として)聴く」優等生という構図があるのもおもしろい。

そういえば、1980年代に校則けっこう厳しめの学校に通ってたんだけど、禁止されている改造制服(学ラン)のバリエーションに「マンボズボン」というのがあって、それがこれだったんだなあ、と今さらのようにきづいた。もう30年前の話だけど。

閑話休題。「マンボ」や「ドドンパ」を中心にしつつ、本書では前史として昭和初期の「盆踊り」の流行から、ニューリズム以降のアイドル歌謡竹の子族ユーロビート、パラパラと、お茶の間を席巻した「踊る」歌謡曲を論じている。

とはいえ面白いのはやはり「ニューリズム」周りの記述で、ドドンパに興味があってもなくても昭和歌謡好きは必読という一冊だった。

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